放射線科

胸のレントゲン撮影でブラジャーをはずす理由とは?

胸部レントゲン撮影

『胸部レントゲン撮影』撮影のながれとブラジャーをはずす理由とは?

「胸部レントゲン撮影」は、レントゲンの検査で一番ポピュラーな検査であり、一番多く撮影されているものでもあります。

その理由は、胸部レントゲン撮影は健康診断で行われるものだからです。

そのため、レントゲンの検査と言ったら、多くの方が胸部レントゲン撮影を思い浮かべることが多いです。

何を診断するのか?

胸部レントゲン撮影では、肺の状態心臓の大きさを観察します。

肺は、呼吸によって膨らんだりしぼんだり動いている状態なので、息を吸って止め、肺が膨らんだ状態で撮影を行います。

ちなみに、心臓も動いていますが、心臓を止めると人間は死んでしまうので、息だけを止めます。

胸部レントゲン撮影では、肺や心臓に関する病気を簡易的に診断することができます。

  • 肺がん
  • 肺結核
  • 肺炎、気管支炎などの肺の炎症
  • 肺気腫
  • 気胸
  • 心肥大
  • 胸部大動脈瘤  など

病気が疑われるときには

胸部レントゲン撮影で、何か疾患が疑われるときには追加で必要な検査を行い、詳しく診断します。

追加で行われる主なものは、下に記載したものです。

  • 胸部CT
  • 喀痰検査
  • 気管支内視鏡検査
  • 採血検査(腫瘍マーカー)  など

胸部レントゲン撮影のながれ

胸部レントゲン撮影がどのような手順で行われるかを説明します。

胸部レントゲン撮影は、更衣の時間がかからなければ、そんなに時間がかかる検査ではありませんが、多くの情報を得ることができます。

検査をする際には、きちんと診断してもらえるようにしっかり準備をしてのぞみましょう。

① レントゲン室に入室

撮影の順番がくると、撮影を行う診療放射線技師に呼ばれます。

もし、名前を呼ばれたくない場合には、病院の受付をしたときに申し入れを行えば、番号で呼ぶなどの対応をしてもらえます。

手荷物などは、荷物の置き場所が用意されているので、そのまま入室が可能です。

着替え(必要があれば)

レントゲン撮影では、撮影部位に金属やプラスチックなどがある場合には、写真に写ってしまいます。

そのため、上半身に身に着けている金具・プラスチックなどは全部はずさないといけません。

ストーンのついた洋服・濃いペイントをされた洋服は、脱ぐ必要がありますので、金具や装飾のついていない無地の洋服で、病院を受診するとスムーズに検査を受けることができます。

更衣が必要な場合には、用意している検査着に着替えます。

撮影前にはずす必要のあるもの
  • ネックレス
  • ブラジャー(金具やプラスチックがついているもの)
  • 湿布
  • エレキバン   など
女性はスポーツブラをつけましょう

女性の方は、スポーツブラをつけていきましょう。スポーツブラは金具がついていないので、はずさないでよくなります。もしも、スポーツブラをはずす指示が出ても拒んで大丈夫です。

③ 撮影

更衣が終わると撮影です。

撮影は立った状態で行います。

診療放射線技師の指示に従い、ポジショニングを行います。

『胸部レントゲン撮影』撮影のながれとブラジャーをはずす理由とは?

診療放射線技師の声掛けに合わせて息を止めると、すぐに撮影は終了します。

  •  「はい、じゃあ写真を撮りますね~」
  •  「大きく息を吸って~」
  •  「息を止めてください」
  •  撮影(撮影時間は1秒もかかりません。一瞬です。)
  •  「息を楽にしてください」
  •  「はい、終わりました」
  •  「それではお着替えをしましょう」

④ 着替え・退室

撮影が終了したら着替えをして、退室します。

忘れ物をしないよいうに気を付けましょう。

忘れ物で多いもの
  • はんかち
  • 指輪
  • ネックレス
  • 上着   など

胸部レントゲン撮影で着替える理由

胸部レントゲン撮影をするときには、洋服の確認をされ、必要な場合は着替えをするように伝えられます。

  • 検査着に着替えてください。
  • Tシャツ1枚になってください。
  • 金具がついている下着を脱いでください。
  • ブラジャーをはずしてください。

なぜ、着替えをしなくてはいけないのでしょうか?

この理由は、プラスチックや金属はレントゲンのに写ってしまうからです。

その他にも、Tシャツにラメや濃いペイントがついている場合にも、画像に写ってしまう可能性があります。

もしも、それらのものが画像に写りこんでしまった場合、誤診のもとになってしまう可能性があるため、もう一度、レントゲンを撮り直さなければならなくなります。

「良い画像」と「悪い画像」

実際に撮影された胸部レントゲン撮影において、”良い画像””悪い画像”の例を挙げました。

良い画像

『胸部レントゲン撮影』撮影のながれとブラジャーをはずす理由とは?

悪い画像 ①

ブラジャーをつけたまま撮影した画像で、「カップのワイヤー」と「背中のホック」、「肩ひもを調節するストラップ」が写りこんでいます。

『胸部レントゲン撮影』撮影のながれとブラジャーをはずす理由とは?

悪い画像 ②

ネックレスをつけたまま撮影した画像で、「ネックレス」が写りこんでいます。

『胸部レントゲン撮影』撮影のながれとブラジャーをはずす理由とは?

レントゲン撮影に支障がでるものは「脱ぐ・はずす」

実際の画像を見て分かる通り、プラスチックや金属は、画像に写ってしまいます。

写ってしまったものは、どのような処理をしても取り除くことはできないので、もう一度撮り直さないといけなくなります。

撮り直しを行わないために、撮影を行う診療放射線技師は、服装の確認を行い、必要な場合には”脱いでもらう”、”はずしてもらう”という更衣をしてもらいます。

障害陰影になるもの

レントゲンの画像上において、診断の邪魔になるものを障害陰影と言います。

胸部レントゲン撮影において、障害陰影になりうるものは以下の通りです。

  • プラスチックや金具のついた下着(ブラジャー、スリップ)
  • ボタン
  • ネックレス
  • 湿布
  • エレキバン
  • ホッカイロ
  • ラメ、ストーンつきの洋服
  • 分厚いペイントをしてある洋服  など

『胸部レントゲン撮影』撮影のながれとブラジャーをはずす理由とは?

「脱ぐ・はずす」は必ずしも行わない

レントゲン撮影において更衣が必要な場合には、プラスチックや金属のついているものを脱いだり、はずしたりしてもらいます。

この時に勘違いしないでいただきたいのは、撮影する部位にプラスチックや金属がなければ「脱ぐ・はずす」は必要ないということです。

胸のレントゲン撮影では、首・肩から上腹部までの部分を撮影します。

そのため、腕時計やベルト、ピアスや眼鏡をしていても構いません。

このことは、他の部位のレントゲン撮影でも同様で、撮影する部位に障害陰影になりうるものがあれば、それは「脱ぐ・はずす」をしなくてはいけませんが、そうでなければそのままで大丈夫です。

仮に、膝のレントゲン撮影を撮る場合に、胸のレントゲン撮影と同じように、ブラジャーをはずすというはおかしいです。

どうしても着替えをしたくない方は・・・

女性の場合、下着をはずして更衣をするということに抵抗があり、どうしても嫌だという方もいるかもしれません。

ただ、検査をしなければきちんとした診察を受けることもできません。

そのような方は、対応策がありますので試されてください。

対応①:女性の診療放射線技師がいる病院を選ぶ

昔と比べ、最近では女性の診療放射線技師が増えてきました。

乳がん検診などを専門に行う病院では、女性の診療放射線技師が多く在籍します。

レントゲン撮影のときに更衣が必要な場合でも、女性の診療放射線技師が対応するのであれば、少しは抵抗がなくなると思います。

病院のホームページで女性の診療放射線技師が在籍しているかを確認してみるといいと思います。

対応②:着替えないでもいい服装で行く

病院を受診する際には、検査をするかもしれないと思って受診することが大切です。

レントゲン撮影などの検査を行うかもしれないのに

  • 「金具がついている下着をつけている」
  • 「ネックレスをつけている」
  • 「ラメ、ストーン付きの洋服を着ている」
  • 「湿布をはっている」
  • 「エレキバンをつけている」

など、わざわざ更衣が必要な格好で行く必要はありません。

もしも、健康診断などで胸のレントゲン撮影をすることが分かっているときには、「スポーツブラ」「無地のTシャツ」を着ていくと、更衣をしなくても撮影を行うことができます。

病院で行う更衣に対して

胸部レントゲン撮影に関わらず、病院で行う検査は必要があれば更衣を行わないといけません。

更衣をしなければ、正確な検査ができない場合があるからです。

ただ、更衣が必要のない服装で病院を受診すれば、無駄な更衣をする必要はありません。

もしも、更衣の必要性に疑問があるときには、素直に質問しましょう。

なぜ更衣が必要なのか、担当の医療スタッフがきちんと回答してくれると思います。

まとめ

胸部レントゲン撮影は、健康診断で実施することもあり、普段から健康で病院を受診しない方でも受けたことがある検査だと思います。

検査時間が短いため、あまり重要性を感じない方もいるかもしれませんが、肺や心臓などの状態を確認できる優れた検査で、異常がある場合には、この検査を基本にいろいろな検査を行っていきます。

健康診断の必須項目に入っているだけあって、それだけ重要ということです。

胸の検査であるため更衣が必要な場合もあり、そのことに抵抗がある方もいますが、それも病院受診をする際の服装で更衣をしないように対応することができます。

また、以前に比べて、診療放射線技師や臨床検査技師など病院で検査を実施する医療スタッフにも女性が増えました。

そのため、女性が安心して病院の検査を受けることができるようになってきています。