放射線科

超音波検査(エコー検査)をくわしく解説

病院で行う「超音波検査(エコー検査)」

この検査は、エックス線を使わずに簡単に行うことができるので、最近では、多くの病院で検査されるようになりました。

今回は、この超音波検査について、検査の概要や手順、検査を受ける際にかかる費用などについてまとめていきます。

超音波検査(エコー検査)とは?

【医療・介護】「超音波検査(エコー検査)」について

「超音波検査(エコー検査)」とは、人の耳には聞こえない音(4MHz~15MHz)を体に当てて、その音が体の組織に当たって跳ね返ってきた音を画像として表示するものです。

音を使用しているため、X線を用いず放射線被ばくがありません。

そのため、妊娠中の方にも使用することができます。

また、検査の手順も他の検査に比較し簡便で、検査する部位にゼリーを塗り、プローブと呼ばれる超音波を出すセンサーを検査部位にあてるだけで検査を行うことができます。

検査の種類によっては、胸やお腹にゼリーを塗って検査をする必要がありますが、最近では女性の診療放射線技師や臨床検査技師も増えたので、女性のスタッフに検査をしてもらうことも可能です。

超音波検査の種類
  • 頚動脈エコー検査(首の動脈を検査する)
  • 心エコー検査(心臓を検査する)
  • 腹部エコー検査(お腹を検査する)
  • 乳腺エコー検査(おっぱいを検査する)
  • 下肢動静脈エコー検査(足の血管を検査する)
  • 甲状腺エコー検査(首にある甲状腺を検査する)

検査の概要

超音波検査は体のどの部位を目的にするのかで、検査内容や手技が変わります。

ただ、患者側から見るとその違いは分からないほどで、基本的に検査用のゼリーを塗られて機器を検査部位にあてられることに変わりはありません。

頚部エコー検査

頚部エコー検査は、首の動脈の内部の状態を確認する検査になります。

脳神経外科などでよく行われ、動脈内の血管壁の状態や血管内にプラーク(血のかたまり)がないかなどを確認します。

首に検査用のゼリーを塗って行う検査で、患者の負担もほとんどありません。

心エコー検査

心エコー検査は、心臓の動きの状態や心臓内部の血液の状態を確認する検査になります。

循環器科でよく行われています。

検査は、胸(みぞおち周辺)に検査用のゼリーをつけて行うので、基本的に女性のスタッフが検査を行います。

腹部エコー検査

腹部エコー検査は、お腹にある臓器の状態を確認する検査になります。

腹部エコー検査は、人間ドックでも行われていて、最も多く行われているエコー検査と言ってもいいかもしれません。

検査は、お腹に検査用のゼリーをつけて行われ、上腹部にある臓器から順に下腹部に向けて検査を行っていきます。

腹部にある臓器は、食事をすることでしぼんでしまう胆嚢やガスが発生する消化管などがあり、正確な検査ができなくなってしまうので検査前は「絶食」になります。

また、膀胱を見る場合にはおしっこを溜めた状態で検査を行うので、検査前に排尿をしないようにします。

乳腺エコー検査

乳腺エコー検査は、乳房のエコー検査になります。

乳癌健診などで、マンモグラフィー(乳房のX線検査)と合わせて行われます。

検査は、乳房に検査用のゼリーをつけて行いますが、心エコーと同様検査は女性のスタッフによって行われます。

下肢動静脈エコー検査

下肢動脈エコー検査は、閉塞性動脈硬化症などの血管の病気に対してのエコー検査になります。

検査は、足に検査用のゼリーをつけて行っていきます。

足のつけ根を検査する際には、下着一枚になる場合もあるので、女性が検査を受ける場合には、検査を行うスタッフを女性にしてもらうなど対応をしてもらうようにしましょう。

甲状腺エコー検査

甲状腺エコー検査は、首にある甲状腺の状態を確認する検査になります。

頚部エコー検査同様、首に検査用のゼリーをつけて検査を行っていきます。

頚部エコー検査では首の横の方を検査しますが、甲状腺エコー検査では首の前の方の検査になります。

検査を行う医療スタッフの違い

病院やクリニックごとで超音波検査を行う医療スタッフが、診療放射線技師の場合と臨床検査技師の場合のときがあります。

診療放射線技師と臨床検査技師の資格はまったく別ですが、とくに行っている検査に違いはありません。

超音波検査が、放射線を利用した医療機器ではないため、どちらの医療資格においても扱うことができるというだけの話です。

ただ、医療施設ごとで超音波検査を行っているというのは少し不思議な感じがします。

これには、診療放射線技師と臨床検査技師の業務内容によるところがあります。

診療放射線技師の行う「腹部エコー検査」

診療放射線技師は、放射線を利用した医療機器で患者の検査を行います。

その医療機器の中に「CT装置」というものがあります。

このCT装置は体の断面を画像化していきますが、腹部の画像が腹部エコー検査の画像に少し似ています。

そのため、腹部エコー検査を多く行っている医療施設では、診療放射線技師が超音波検査を行っていることが多いです。

臨床検査技師の行う「心エコー検査」

臨床検査技師は、脳波や心電図、血液データの分析などの業務を行います。

その中で、心電図は心臓の動きや働きを検査するものです。

そのため、心エコー検査を多くおこな医療施設では、臨床検査技師が超音波検査を行っていることが多いです。

まとめ

超音波検査(エコー検査)は、放射線の被ばくもなく簡易的に検査ができる安全な検査です。

放射線被ばくがないことにより、妊娠中の方でも検査を行うことができます。

また、それに加えCT検査やMRI検査に比べて費用が安価というメリットもあります。

ただ、検査結果が検査を行うスタッフの技術によるところが大きいので、病状の見落としが起きることもあり、その点には注意が必要です。

そのため、超音波検査を受けるだけで安心するのではなく、医師の診断の中で必要な検査は追加で行う必要があります。