運転中に電話がかかってきたり、メールがきたり、ナビの操作をしたり、映像を見たり・・・誰でも一度は経験がある「ながら運転」。
ちょっとしたことでやってしまいます。。。(^^;)
このながら運転ですが、最近の運転マナーの悪化により、ついに厳罰化が決まり、取り締まられるようになりました。
運転中の「ながら運転」
運転中の「ながら運転」では、どのような行為が取り締まられるのか?
具体例を3つ挙げてみました。
携帯電話を持って通話する
携帯電話の画面を注視する
カーナビの画面を注視する
この3つの具体例を見て分かるように、携帯電話の画面やカーナビの画面を注視する「わき見運転」はもちろん、前方を見て運転をしていても、携帯電話を持って通話していると取り締まられることになります。
「注視する」とは、どの程度の時間なのか?
取り締まりを受ける具体例には、「注視する」という言葉が使われています。
ただ、どの程度の時間が注視することになるのかは、はっきりうたわれていません。
この時間は、およそ2秒とされています。
つまり、運転中に携帯やカーナビを2秒以上見ている状態を確認されると、取り締まりを受けることになります。
注視する = 2秒以上
ながら運転で車が進む距離
ながら運転では「2秒間」携帯やカーナビを見ながら運転をすると取り締まりを受けます。
ただ、2秒間と聞くと、たった2秒と思う方もいるかもしれません。
そこで、この2秒間でどのぐらいの距離を車が進むかを確認したいと思います。
時速40㎞、時速50㎞、時速60㎞、時速70㎞のスピードの車が2秒間に進む距離を計算してみました。
- 時速40㎞ ➡ 約22m
- 時速50㎞ ➡ 約28m
- 時速60㎞ ➡ 約33m
- 時速70㎞ ➡ 約40m
2秒という時間が、たいした時間ではないように思う方もいるかもしれませんが、時速40㎞の車でも約22m進みます。
時速70㎞であれば約40mです。
この距離を目をつぶって運転しているのと同じ状態だと考えるととても怖くなります。
赤信号で停車しているときにはどうなるのか?
ながら運転の取り締まりで気になるのは、赤信号で車を停車しているときです。
停車中は、携帯を触ったりカーナビを触ったりすることが多い時間帯でもあります。
このようなときにも、ながら運転の取り締まりを受けるのでしょうか?
停車中の携帯やカーナビの操作については、取り締まりの対象にならないみたいです。
ただ、この場合でも、ブレーキから足が離れてゆっくり進んでいたり、停車する直前でまだ車が止まりきっていなかったりすると取り締まりを受けることになります。
「ながら運転」に対する罰則の変更点
それでは、どのような部分が改正され厳罰化されたのかを見ていきます。
この厳罰化は、令和1年12月1日から始まります。
改正前 | 改正後 | |||
罰則 | 使用など | 5万円以下の罰金 | 6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金 | |
交通の危険 | 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金 | 1年以下の懲役または30万円以下の罰金 | ||
反則金 | 使用など | 原付き | 5,000 | 12,000 |
二輪車 | 6,000 | 15,000 | ||
普通車 | 6,000 | 18,000 | ||
大型車 | 7,000 | 25,000 | ||
交通の危険 | 原付き | 6,000 | 反則金の対象外に | |
二輪車 | 7,000 | |||
普通車 | 9,000 | |||
大型車 | 12,000 | |||
違反点数 | 使用など | 1点 | 3点 | |
交通の危険 | 2点 | 6点 |
「罰則」と「反則金」の違い
罰則は、危険運転致死や酒酔い運転などの刑事処分として処理される重い交通違反のものです。
また、反則金は、信号無視や一旦停止無視などの行政処分として処理される軽い交通違反のものです。
罰則と反則金は、交通違反の重さによって区分けされています。
罰則 = 危険運転致死や酒酔い運転など
反則金 = 信号無視や一旦停止無視など
「使用など」と「交通の危険」の違い
”使用など”は、使用しているのを確認したということです。
また、”交通の危険”は、使用によって交通の危険を生じさせたというものになります。
使用など = 使用しているのを確認
交通の危険 = 使用により交通の危険が生じた
改正前と改正後の変化
改正前と改正後を見てみると、”交通の危険”については反則金の設定はなく、すべて罰則の扱いになるように厳罰化されました。
つまり、交通の危険が生じた時点で刑事事件扱いです。
また、その違反点数も6点と大きく、一気に免許停止処分になります。
ながら運転の厳罰化:まとめ
ながら運転に対して、罰則が厳罰化されましたが、メディアでは、まったく気にしていないドライバーが多いと報道しています。
実際、運転していても、携帯を片手に運転をしているドライバーを見ることが多いのが現状です。
ながら運転よる交通事故は、平成25年から約1.4倍になっていて、年々増加している状態にあるらしいです。
2秒以上の注視で反則金だと、どうしても、取り締まりが曖昧になってしまいそうですが、悪質なドライバーはどんどん取り締まってほしいものです。
反則金の増加や違反点数の増加によって、少しでもながら運転の抑止力になり、交通事故も減少してほしいと思います。