放射線科

CT検査をくわしく解説

CT検査とは?

『CT検査』検査の概要とながれについて解説

「CT(Computed Tomography)検査」は、X線を使って身体の断面の写真を撮影する検査になります。

通常のレントゲン撮影と同じようにX線を使用して検査を行いますが、検査方法は大きく異なり、得られる情報量もレントゲン撮影に比べて非常に多いです。

ですが、その分エックス線の”被ばく線量”は大きくなり、健康診断で行う胸部のレントゲン撮影に比べ、被ばく線量は100~200倍と言われています。

CT撮影で得られるデータは、基本的に身体の断面(輪切り)の画像になりますが、たくさんのデータを得ることができるので、他の断面の画像を再構成したり、3Dの画像を作成することができます。

それにより、レントゲン撮影よりもはるかに診断しやすい画像を得ることができます。

『CT検査』検査の概要とながれについて解説
肩関節の3D画像

医療施設ごとのCT装置の性能の違い

CT装置は、どこの病院も同じ性能のものが設置してあるわけではなく、その病院が行う検査内容や予算に合わせて設置しています。

この性能の違いは、一般の方では見分けることは難しいですが、ある程度なら見分けることができます。

CT装置の性能の見分け方

CT装置の性能の見分け方は、医療施設のホームページを見ることで確認することができます。

医療施設のホームページを見ると、

  • 「〇〇列マルチスライスCT」
  • 「〇〇列を同時に撮影します」

と記載してあり、

この”〇〇列”という部分がCTの性能を表している部分になります。

○○列の種類

CT装置の性能を示す「○○列」ですが、この”〇〇列”には、「4列、16列、32列、64列」などの数字が入ります。

CT装置では、体の断面図を撮影するために、カメラが体の周りをまわりながら撮影を行いますが、この”〇〇列”というのは、カメラが1回転する間に何枚の画像を撮影できるかということを表しています。

つまり、”〇〇列”の数字が大きいほど、一度に広い範囲を撮影できることになり、性能も良いCT装置ということになります。

骨折などの診断を目的に骨のCTを撮影するのであれば最低4列以上のCT装置、心臓の血管の診断を目的にCTを撮影するのであれば最低32列以上CT装置が必要になります。

なぜ心臓が大きい○○列のCT装置でないといけないかというと、心臓は常に拍動し動いているため、心臓全体を一気に撮影しないといけないからです。

CT装置の性能ごとの検査費用

列数が大きいほど、性能がよくきれいな画像を撮ることができるのであれば、そのCT装置を選んで検査をした方が良さそうです。

ですが、CT装置はその性能によって かかる費用が違い、もちろん性能が良い方が費用が高くなります。

そして、この費用は同じ内容の撮影をした場合でも費用は高いままです。

仮に、16列のCT装置で頭の写真を撮っても、64列のCT装置で頭の写真を撮っても、診断に使用する画像に大きな差はありません。

ただ、支払う費用は、64列のCT装置で撮影した方が高くなります。

この費用の違いは、以下の4つに分けられます。

性 能金 額
64列以上14,500円
(3割負担:4,350円)
16列以上64列未満13,500円
(3割負担:4,050円)
4列以上16列未満12,000円
(3割負担:3,600円)
それ以外10,100円
(3割負担:3,030円)

CT検査の手順

CT検査には、そのままの状態で撮影を行う「単純CT撮影」と造影剤と言われる特殊な薬を使用する「造影CT撮影」があります。

単純CT撮影(造影剤を使用しない場合)

単純CT撮影は、入室から退室までの時間を5~10分程度で終了することができます。

  1. 検査室に入室
  2. 必要な場合は更衣を行う。
  3. 寝台に寝る。
  4. 撮影(寝台が動いていきます)
    • スカウト撮影(本スキャンを行う位置を決める撮影)
    • 本撮影(必要に応じて息止めを行います)
  5. 撮影終了
  6. 更衣
  7. 退室

造影CT撮影(造影剤を使用する場合)

造影CT撮影は、入室から退室までの時間を15~20分程度で終了することができます。

ただ、造影剤という特殊な薬を血管から静脈注射するので、使用する薬の副作用などの説明を検査前に受ける必要があります。

  1. 造影剤の問診をとる(アレルギー、既往歴、腎機能など)
  2. 検査室に入室
  3. 必要な場合は更衣を行う。
  4. 寝台に寝る。
  5. 腕の静脈にルートを確保する(造影剤を入れるため)
  6. 撮影(寝台が動いていきます)
    • スカウト撮影(本スキャンを行う位置を決める撮影)
    • 単純撮影(必要に応じて息止めを行います)
    • 造影撮影(造影剤を注入しながら撮影)
  7. 撮影終了
  8. 腕のルートをはずします。
  9. 更衣
  10. 退室
    • 造影剤の副作用が出ないか少し様子をみます。

造影CT検査について

造影CT検査は、単純CT撮影では撮影することのできない血管を、特殊な薬を静脈注射することにより、撮影する検査になります。

このときに使用される薬を「造影剤(ぞうえいざい)」と言い、アレルギー反応などが出ると、吐き気などの副作用が出ます。

そのため、検査前には十分な説明と同意を取り、検査を行います。

造影CT検査は、造影剤が血管を流れるタイミングで撮影を行うので、

  • 造影剤を使用してないときの画像
  • 造影剤を使用してすぐの画像(動脈の画像)
  • 造影剤を使用して少ししてからの画像(静脈の画像)

といった複数のパターンの画像を得ることができます。

このことにより、判別が難しい腫瘤病変などの確認も容易にすることができます。

『CT検査』検査の概要とながれについて解説
腹部動脈の3D画像

まとめ

CT装置は、多くの医療施設に導入されているので、検査を受けようと思えば簡易的に受けることができる検査です。

ただ、最初に説明した通り、放射線の被ばくで考えると一般撮影の100~200倍もあります。

その被ばく線量を考えると、本当に必要な検査かどうかを確認して、検査を受けることをおすすめします。